生分解性プラスチックのメリットは何ですか?

  • 「省力化」
    生分解性マルチは、土壌中の微生物の働きにより最終的には、水と二酸化炭素に分解されます。収穫後は、作物の残渣と一緒にすき込むだけで良いため、回収作業の省力化と処理コストの低減が図れます。
  • 「廃棄物の削減」
    屋外におかれて回収がし難いプラスチック製品については、生分解性プラスチックを使う事でその製品の土中等で水と二酸化炭素に分解させることにより、廃棄物の削減が可能になります。
  • 「廃棄物の再資源化」
    家庭・レストランなどの食品残渣を回収する生ごみ袋や、使い捨てのお皿や飲み物カップに生分解性プラスチックを使うことにより食品残渣と生分解性プラスチック製品を一緒に生分解して堆肥などの資源にすることができます。

生分解性プラスチックを土に埋めてみましたが、分解の速度がばらつくのはなぜですか?

生分解の速度は、温度・湿度・微生物の影響で変わります。一般的には廃棄後、有機性廃棄物と共に大型堆肥化装置に投入すると短期間で生分解するように設計されています。

生分解性プラスチックの生分解生成物が土中に蓄積され、将来何らかの影響を及ぼすことはありませんか?

まったくありません。
生分解性プラスチックを構成する元素は、炭素(C)・水素(H)、酸素(O)であり、最終的には水(H2O)と二酸化炭素(CO2)に完全に分解されます。このため生分解性プラスチックの生分解性成分が土中に蓄積される事はありません。

生分解性プラスチックは全て熱可塑性(過熱により柔らかくなる)のものばかりですか。熱硬化性のものは無いのですか?

生分解性プラスチックには、熱硬化性のものはありません。
コンポスト施設のなかで、一般有機質や家庭からの生ごみと同じ速度で生分解を受ける化学構造は、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリアミド、ポリアミノ酸、多糖質などに限られます。つまり、プラスチックでは、熱可塑性プラスチックに限られているのです。

生分解性プラスチック製品である事を確認するためには、どうすれば良いのですか?

生分解性プラマークが付いているものは、生分解性プラスチックですので、マークがあるかご確認ください

この「生分解性プラ識別表示制度」では、ポリエチレン+デンプン系製品は生分解性プラスチック製品とは認められないのですね。

その通りです。認められておりません。
ポリエチレンは生分解性プラスチックではありませんから、ポジティブリストに登録されることはありません。したがって、ポリエチレン+デンプン系製品に生分解性プラマークが付くことはあり得ません。これは欧米でも採用されている基準です。